南海トラフ地震関連解説情報(第9号) |
2024/08/29 15:33:11 |
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2024年8月29日15時30分
8月8日16時43分頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1(モーメントマグニチュード7.0)の地震が発生しました。この地震の発生に伴って、南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられたことから、8月8日19時15分に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表しました。
この地震の震源付近の地震活動は、当初は活発でしたが、時間の経過とともに低下しています。しかし、日向灘では過去に、最初の地震の1ヶ月半後にそれと同程度の規模の地震が発生したこともあります。
8月8日16時から本日(8月29日)12時までに南海トラフ地震の想定震源域(8月8日の地震の震源域周辺を含む)で発生した震度1以上を観測した地震の回数(速報値)は次の通りです。
8月 8日16時から8月15日24時まで 24回(震度6弱:1回、震度3:2回、震度2:5回、震度1:16回)
8月16日00時から8月22日24時まで 0回
8月23日00時から8月29日12時まで 1回(震度1:1回)
8月24日09時32分に、四国沖でマグニチュード4.2の地震がありました。この地震発生以降、特段地震活動が活発化した様子は見られません。
ひずみ観測点では、マグニチュード7.1の地震に伴うステップ状の変化が観測されていますが、地震後に通常みられる変化以外は今のところ観測されていません。東海から紀伊半島及び四国の深部低周波地震(微動)活動に伴う変化が付近のひずみ計等で観測されていますが、従来からも繰り返し観測されてきた現象です。8月8日21時頃から、日向灘及び九州地方南東沖で浅部超低周波地震を観測しています。この現象は従来からも繰り返し観測されてきた現象ですが、発生頻度・規模等発生様式については今後も観測・研究が必要です。
8月8日の地震発生後、宮崎県南部を中心に、地震後の余効変動と考えられる地殻変動を観測しています。余効変動自体はM7クラス以上の地震が発生すると観測されるものですが、今回の余効変動は、そのような地震後に観測される通常の余効変動の範囲内と考えられます。なお、地震直後に余効変動のメカニズムを見極めることは困難であり、ある程度の期間、観測を続ける必要があります。また、8月18日に実施した臨時の海底地殻変動観測では今回の地震の発生前後で有意な地殻変動は観測されませんでした。
そのほか、8月5日頃から、紀伊半島沖で地殻変動に起因するとみられる孔内間隙水圧の変化を観測しています。この現象は従来からも繰り返し観測されてきた現象です。
このように、8月8日の地震の発生後、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は観測されていません。
政府では、8月8日16時43分頃の日向灘を震源とする地震の発生から1週間経過したことから、8月15日17時をもって、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表に伴う政府としての「特別な注意の呼びかけ」を終了しています。
過去の世界的な事例をみると、大規模地震の発生の可能性は、最初の地震(8月8日の地震)の発生直後ほど高く、時間の経過とともにその可能性が低下していく傾向がありますが、最初の地震から1週間以上経過した後に大規模地震が発生した事例もあります。
南海トラフ沿いの大規模地震(マグニチュード8から9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから切迫性の高い状態です。
南海トラフ沿いで異常な現象が観測されず、突発的に南海トラフ地震が発生することもあります。
南海トラフ沿いでは、いつ大規模地震が発生してもおかしくないことに留意し、「日頃からの地震への備え」については、引き続き実施してください。
気象庁では、引き続き注意深く南海トラフ沿いの地殻活動の推移を監視します。
※モーメントマグニチュードは、震源断層のずれの規模を精査して得られるマグニチュードです。気象庁が地震情報等で、お知らせしているマグニチュードとは異なる値になる場合があります。
次回は、9月6日開催の定例の南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会での評価結果をとりまとめ、同日17時に情報発表を行う予定です。
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登録の変更・解除は下記ページの案内をご確認ください。
・スマートフォン/パソコンをご利用の方はこちらから。
https://plus.sugumail.com/usr/nagakute/home
・フィーチャーフォンをご利用の方はこちらから。
https://m.sugumail.com/m/nagakute/home
8月8日16時43分頃に日向灘を震源とするマグニチュード7.1(モーメントマグニチュード7.0)の地震が発生しました。この地震の発生に伴って、南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられたことから、8月8日19時15分に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表しました。
この地震の震源付近の地震活動は、当初は活発でしたが、時間の経過とともに低下しています。しかし、日向灘では過去に、最初の地震の1ヶ月半後にそれと同程度の規模の地震が発生したこともあります。
8月8日16時から本日(8月29日)12時までに南海トラフ地震の想定震源域(8月8日の地震の震源域周辺を含む)で発生した震度1以上を観測した地震の回数(速報値)は次の通りです。
8月 8日16時から8月15日24時まで 24回(震度6弱:1回、震度3:2回、震度2:5回、震度1:16回)
8月16日00時から8月22日24時まで 0回
8月23日00時から8月29日12時まで 1回(震度1:1回)
8月24日09時32分に、四国沖でマグニチュード4.2の地震がありました。この地震発生以降、特段地震活動が活発化した様子は見られません。
ひずみ観測点では、マグニチュード7.1の地震に伴うステップ状の変化が観測されていますが、地震後に通常みられる変化以外は今のところ観測されていません。東海から紀伊半島及び四国の深部低周波地震(微動)活動に伴う変化が付近のひずみ計等で観測されていますが、従来からも繰り返し観測されてきた現象です。8月8日21時頃から、日向灘及び九州地方南東沖で浅部超低周波地震を観測しています。この現象は従来からも繰り返し観測されてきた現象ですが、発生頻度・規模等発生様式については今後も観測・研究が必要です。
8月8日の地震発生後、宮崎県南部を中心に、地震後の余効変動と考えられる地殻変動を観測しています。余効変動自体はM7クラス以上の地震が発生すると観測されるものですが、今回の余効変動は、そのような地震後に観測される通常の余効変動の範囲内と考えられます。なお、地震直後に余効変動のメカニズムを見極めることは困難であり、ある程度の期間、観測を続ける必要があります。また、8月18日に実施した臨時の海底地殻変動観測では今回の地震の発生前後で有意な地殻変動は観測されませんでした。
そのほか、8月5日頃から、紀伊半島沖で地殻変動に起因するとみられる孔内間隙水圧の変化を観測しています。この現象は従来からも繰り返し観測されてきた現象です。
このように、8月8日の地震の発生後、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すような地震活動や地殻変動は観測されていません。
政府では、8月8日16時43分頃の日向灘を震源とする地震の発生から1週間経過したことから、8月15日17時をもって、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)発表に伴う政府としての「特別な注意の呼びかけ」を終了しています。
過去の世界的な事例をみると、大規模地震の発生の可能性は、最初の地震(8月8日の地震)の発生直後ほど高く、時間の経過とともにその可能性が低下していく傾向がありますが、最初の地震から1週間以上経過した後に大規模地震が発生した事例もあります。
南海トラフ沿いの大規模地震(マグニチュード8から9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから切迫性の高い状態です。
南海トラフ沿いで異常な現象が観測されず、突発的に南海トラフ地震が発生することもあります。
南海トラフ沿いでは、いつ大規模地震が発生してもおかしくないことに留意し、「日頃からの地震への備え」については、引き続き実施してください。
気象庁では、引き続き注意深く南海トラフ沿いの地殻活動の推移を監視します。
※モーメントマグニチュードは、震源断層のずれの規模を精査して得られるマグニチュードです。気象庁が地震情報等で、お知らせしているマグニチュードとは異なる値になる場合があります。
次回は、9月6日開催の定例の南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会での評価結果をとりまとめ、同日17時に情報発表を行う予定です。
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