1/28 クマ端セミナー@ゆめホール のご案内 |
2024/01/23 17:44:45 |
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1月28日(日)にゆめホール知床にて「クマ端セミナー」を開催いたします。
セミナーでは知床でヒグマの研究をされている3名の方にご講演いただきます。
参加申込は不要ですので、ご興味のある方は是非お越しください。
【日時】2023年1月28日(日) 9時30分〜11時30分
【場所】ゆめホール知床 会議室1(斜里町本町4)
【申込】不要
【内容・講演者】
?「マダニに注意!ヒグマにはどんなダニがついているのか?」
北海道大学大学院獣医学院 博士課程3年 清水広太郎
マダニ媒介性感染症とはヒトが病原体を保有するマダニに刺されることで発症する感染症です。
マダニは自然環境では野生動物に寄生していますが、ヒトが野外作業やレジャーなどでマダニの
生息場所に立ち入るとマダニに刺されることがあります。知床半島ではヒグマやエゾシカの
市街地出没が増加しており、今まで以上にヒトがマダニに刺されるリスクが高くなっています。
しかし、残念ながら野生動物にどのようなマダニが寄生しているのかは、これまで分かっていませんでした。
そこで、知床半島を含む北海道に生息するヒグマにどのようなマダニが寄生しているのか調査しました。
その結果、ヒグマは春から夏にかけてはマダニ科、秋から冬にかけてはチマダニ科のマダニに寄生されていることが明らかになりました。
また、北海道の他の地域に比べてマダニの分布に知床半島独自の特徴があることが分かりました。
今回は知られざるヒグマとマダニの関係についてお話したいと思います。
?「ヒグマやシカも新型コロナにかかるのか?」
北海道大学大学院獣医学院 博士課程2年 コウバアナスタシア
北海道では、野生動物が市街地に頻繁に侵入しています。ヒトとの接触頻度が増加することによって、
野生動物がヒトの感染症に感染する可能性が懸念されています。実際に、現在流行している
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は様々な飼育動物や野生動物へ感染していることが報告されています。
そこで私は、北海道の市街地周辺に生息する野生動物における、新型コロナウイルスの感染状況を調査しました。
その結果、検査したヒグマとエゾシカは全て新型コロナウイルスに感染しておらず、北海道ではヒトから野生動物に
感染が広がっている可能性は低いと考えられます。さらに、野生動物との接触によって、動物からヒトに感染が広がる可能性も考えられます。
そのため、野生動物に感染している他のウイルスの感染状況についても調査しました。
その結果、知床半島で捕殺されたヒグマから未報告のウイルスを検出しました。
これらのウイルスがヒトに感染するのかどうかはまだ分かっておらず、今後も継続的な研究が必要です。
?「2023年のヒグマ大量出没はなぜ起きたか?」
北海道大学大学院獣医学院 准教授 下鶴倫人
知床半島では2023年、1年間に180頭を超えるヒグマが市街地近くに出没し捕殺されるという“超”大量出没が生じました。
出没のピークが10月にあったことや、また9月から10月にかけてウトロ市街地内に毎日のようにヒグマが入り込む事態が生じた点などが、
これまでと大きく異なる特徴でした。では、このような大量出没はなぜ起きたのでしょうか。主な要因として、
1)知床半島が抱えるヒグマの数の多さ、2)主要となる複数の食物資源の不足、が挙げられます。
特にハイマツの実、サケ科魚類、ドングリといった、夏から秋にかけてヒグマの生活を支える高カロリーの食物資源が
おしなべて不足したことは、彼らの行動範囲を大きく広げ、市街地に近づけてしまったと考えられます。
今回のクマ端会議では、2023年の状況を振り返ろとともに、知床が抱える課題について皆さんと一緒に考えたいと思います。
※このメールは、ほっとメール@しゃりに登録された方に送信しています。
本メールの送信メールアドレスは配信専用のため、返信いただいても回答することができません。
※斜里町公式LINEにご登録ください。
https://page.line.me/664kdafd?openQrModal=true
セミナーでは知床でヒグマの研究をされている3名の方にご講演いただきます。
参加申込は不要ですので、ご興味のある方は是非お越しください。
【日時】2023年1月28日(日) 9時30分〜11時30分
【場所】ゆめホール知床 会議室1(斜里町本町4)
【申込】不要
【内容・講演者】
?「マダニに注意!ヒグマにはどんなダニがついているのか?」
北海道大学大学院獣医学院 博士課程3年 清水広太郎
マダニ媒介性感染症とはヒトが病原体を保有するマダニに刺されることで発症する感染症です。
マダニは自然環境では野生動物に寄生していますが、ヒトが野外作業やレジャーなどでマダニの
生息場所に立ち入るとマダニに刺されることがあります。知床半島ではヒグマやエゾシカの
市街地出没が増加しており、今まで以上にヒトがマダニに刺されるリスクが高くなっています。
しかし、残念ながら野生動物にどのようなマダニが寄生しているのかは、これまで分かっていませんでした。
そこで、知床半島を含む北海道に生息するヒグマにどのようなマダニが寄生しているのか調査しました。
その結果、ヒグマは春から夏にかけてはマダニ科、秋から冬にかけてはチマダニ科のマダニに寄生されていることが明らかになりました。
また、北海道の他の地域に比べてマダニの分布に知床半島独自の特徴があることが分かりました。
今回は知られざるヒグマとマダニの関係についてお話したいと思います。
?「ヒグマやシカも新型コロナにかかるのか?」
北海道大学大学院獣医学院 博士課程2年 コウバアナスタシア
北海道では、野生動物が市街地に頻繁に侵入しています。ヒトとの接触頻度が増加することによって、
野生動物がヒトの感染症に感染する可能性が懸念されています。実際に、現在流行している
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は様々な飼育動物や野生動物へ感染していることが報告されています。
そこで私は、北海道の市街地周辺に生息する野生動物における、新型コロナウイルスの感染状況を調査しました。
その結果、検査したヒグマとエゾシカは全て新型コロナウイルスに感染しておらず、北海道ではヒトから野生動物に
感染が広がっている可能性は低いと考えられます。さらに、野生動物との接触によって、動物からヒトに感染が広がる可能性も考えられます。
そのため、野生動物に感染している他のウイルスの感染状況についても調査しました。
その結果、知床半島で捕殺されたヒグマから未報告のウイルスを検出しました。
これらのウイルスがヒトに感染するのかどうかはまだ分かっておらず、今後も継続的な研究が必要です。
?「2023年のヒグマ大量出没はなぜ起きたか?」
北海道大学大学院獣医学院 准教授 下鶴倫人
知床半島では2023年、1年間に180頭を超えるヒグマが市街地近くに出没し捕殺されるという“超”大量出没が生じました。
出没のピークが10月にあったことや、また9月から10月にかけてウトロ市街地内に毎日のようにヒグマが入り込む事態が生じた点などが、
これまでと大きく異なる特徴でした。では、このような大量出没はなぜ起きたのでしょうか。主な要因として、
1)知床半島が抱えるヒグマの数の多さ、2)主要となる複数の食物資源の不足、が挙げられます。
特にハイマツの実、サケ科魚類、ドングリといった、夏から秋にかけてヒグマの生活を支える高カロリーの食物資源が
おしなべて不足したことは、彼らの行動範囲を大きく広げ、市街地に近づけてしまったと考えられます。
今回のクマ端会議では、2023年の状況を振り返ろとともに、知床が抱える課題について皆さんと一緒に考えたいと思います。
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